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速さを決めるテンポ記号

前回は、テンポを言葉で表現する速度記号を説明しました。
もうひとつ、テンポを表す方法があります。
それが、テンポのスピードを数値化して、数字で楽譜に書き込む方法です。

 

 

テンポを数字で書く方法

さっそく具体的な使い方を見てみましょう。
pic42.gif

 

pica.gif=120」のように直接数字が書いてあります。
これは「1分間に1拍を何回打つか?」という意味です。

 

上の例は4分の4拍子なので、1分間に"四分音符"を"120回"打ちます。

 

この数値が大きくなるほど、スピードは速くなります。
数値が小さくなれば、ゆっくりになります。

 

 

数値で表記する方が、演奏者による解釈の違いなども起こりにくいので
ポップスやロックなどでは、こちらの書き方のほうが一般的です。

 

BPMという表記

テンポの表記を「BPM=120」と書くこともあります。
BPMは、Bit Per Minutes (ビット・パー・ミニッツ)の略です。

 

日本語に意訳すると「1分間の拍数」となります。

 

つまり「1分間に1拍を何回打つか?」という上の例と同じですね。

 

現代は、パソコンで楽譜を作成したり、
インターネット上で楽譜をテキストデータで閲覧することが多くなりました。

 

pica.gif」は見る人の環境によっては表記できないこともあります。
そのせいもあって現代では「BPM=120」とか「BPM120」
と表記されることも多くなっています。

 

 

このサイトでも、BPMを使ったテンポ表記と併用しています。

 

 

拍子が変わったら?

注意しなければいけないのが、拍子記号の分母が変わった時です。

 

拍子記号の下の段は、1拍の基準となる音符をあらわしていましたね?

 

例えば、2分の2拍子などで、この分母が2になっていた時は、
二分音符が1拍の基準になるわけです。

 

だから、pica.gif=60とあったら「1分間に二部音符を60回打つ」ことになります。

 

四分音符に換算すると、1分間に120回打つことになります。
4分の4拍子の時に、pica.gif=120の表記と同じスピードですね?

 

つまり、2分の2拍子のpica.gif=60と、4分の4拍子のpica.gif=120は同じスピードなんです。

 

 

表記のブレに注意

ここでややこしくなってくるのが、
リズムを数字で表記するやり方には、ブレがあることです。

 

楽譜を書く人によっては、pica.gif=120の「pica.gif」を、
見た目通りに"四分音符"だと認識している人もいます。

 

2分の2拍子でも、4分の4拍子でも、pica.gif=120だったら、
全部「1分間に四分音符を120回」打つスピードとして書いてしまうのです。

 

1拍と四分音符、どちらを基準にしているかは、楽譜を見ただけでは分かりません。

 

しかし、スピードが倍、または半分になるというのはかなり大きな違いです。
演奏された曲をを聞けばスピードはすぐに分かるでしょう。

 

曲を聞くことができなくても、実際に弾いてみれば
「速すぎてとても弾けない」とか「遅すぎて曲になってない」
といった雰囲気にすぐに気がつくと思います。

 

ロックやポップスなどの楽譜では、この表記のブレが良くあります。
あわてずに、まずは曲のスピードを確認しましょう。

 

また、こういったブレによる混乱を避けるために、表記を変える人もいます。
例えば2分の2拍子だったら、下のように1拍の基準となる二部音符を書きます。
pic43.gif

 

リズムは、曲の雰囲気に大きな影響を与える重要な要素です。
楽譜を見たら、必ずリズムを確認しましょう。

 

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