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調号(調子記号)について
楽譜を見るとたまに、ト音記号やへ音記号の横に、
♯や♭がいくつか付いていることがありますよね?
楽譜の最初、音部記号の横に書いてある♯や♭のことを"調子記号"と言います。
これを見ることで、その曲がどんなキーで作られているのかが分かるんです。
調子記号は「調合」と略して呼ぶことも多いです。
調性記号(ちょうせいきごう)と呼ばれることもまれにあるようです。
調子記号で省略
五線譜の五本の線に書ききれない音を表すには、
♯や♭を使う事になっていましたね?
(ここで説明しています)
この五本の線は、Cメジャー(Aマイナー)の音階が基準になっています。
ですから、Cメジャー・Aマイナー以外の曲を楽譜に書くときには、
♯や♭が必要になってきます。
でもちょっと待ってください。
五線譜上に書ききれない音符が出てくるたびに、
毎回♯や♭を書いていたのでは大変ですよね?
そんなときに役にたつのが"調子記号"なんです。
楽譜の最初に調子記号を書いておけば
「これ以降ずっと、この場所に ♯ と ♭ がつきますよ」
ということになります。
楽譜を書くのがすごく楽になりますよね?
調子記号の有効範囲
調子記号はオクターブが違う音にも有効です。
Fの音に♯がついていたら、1オクターブ上のF音も、2オクターブ下のF音も、
全てのF音を半音上げることになります。
楽曲の途中で「元の音に戻したい」となった時には、
ナチュラルという記号を使います。
ナチュラルは、その小節内だけ有効です。
次の小節に行ったら、またシャープが有効になります。
同じ小節内でナチュラルの後にまた♯をつけたい時は、
単純にもういちど♯を書けばオーケーです。
調子記号でキーが分かる
調子記号のメリットは♯や♭を書く手間が省けるだけではありません。
各キーによって、♯や♭のつく音は決まっています。
つまり、調子記号をみれば、その曲がどのキーで書かれているか分かるんです。
と言っても、初心者がパッとひと目で判断するのは大変です。
まずは、簡単に見分けられる裏技を覚えてしまいましょう。
♯・♭の数 | メジャー・キー | マイナー・キー |
ナシ | C | Am |
♯×1 | G | Em |
♯×2 | D | Bm |
♯×3 | A | F#m |
♯×4 | E | C#m |
♯×5 | B | G#m |
♭×1 | F# | D#m |
♭×2 | F | Dm |
♭×3 | B♭ | Gm |
♭×4 | E♭ | Cm |
♭×5 | D♭ | B♭m |
こんな風に、♯もしくは♭の数とメジャー/マイナー・キーの
組み合わせを覚えてしまえば簡単です。
1種類の調号に、メジャーとマイナーのコードがそれぞれ1つずつ
という組み合わせになっています。
じゃあ、どうやってメジャーとマイナーを見分けるの?
と思うかもしれません。
こればっかりは、曲を聴いてみて"暗い曲"か"明るい曲"か
で聞き分けるしかありません。
もしくは、曲の最初の音と最後の音が階名の"ド"だったら長調。
"ラ"だったら短調、になります。
ただ、これには例外もありますし、ドやラで始まったり終わったりしない曲もあります。
最後はやっぱり、感覚で判断するしかないのですね。
大丈夫、曲を聴いてみれば、すぐに分かるようになりますよ。
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